第902話
詳細感想

■ペドロの死を知らされたサンジ

自分が予想していた反応と違いペドロの死を静かに受け止めたサンジ。

元々ペドロが死ぬ覚悟だったのを知っていたからこそだろう。

そんなサンジを慰めようとしたキャロットが途中で泣き出し逆にサンジに慰められることに。

プリンの泣き顔と合わせ、何だか寂しい場面だと思った。

しかも縄張りの外が近いのを意味しているキャンディの雪が降ってきて本来ならここで宴になるはずの流れだが、そうならなかったのも寂しさを強調させている。

こういうのはワンピースでは滅多にないので新鮮な印象を受けた。

さらにビッグマムの恐ろしい顔が挟まっているのも不吉な予感を感じさせる。

このままだととてもハッピーエンドには向かいそうも無いが果たして……

■場面変わって

タイヨウの海賊団、ジェルマ66とビッグマム海賊団の攻防はまだ続いている。

ルフィ達の脱出の代償を上手く表現している。

ビッグマム海賊団もルフィ達を見失い焦っているが、しかし満身創痍なのは明らかにジンベエ達である。

■プリン関係の疑問が色々と解消されたが、これは…!!

プリンの正体が明らかになるちょっと前の場面の回想が映った。

バルコニーで雨に打たれて何かを考えていたプリン。

正体が明らかになってからあのシーンはおかしい!(読者をミスリードに誘うだけの意味しかない!)と突っ込んでいたが、なんと最後の最後で上手く解消させた。これは本当に上手いことやったと思う。

以前この長編をもう読み返すことはないと言いましたが読み返す気になりました

そしてプリンの最後のお願いはやはりキスだった。

さらにその後キスの記憶だけを取ったのも妥当に来た。

ちなみに妥当と言ったがそれは誉め言葉です。毎回読者の期待を変に裏切る必要などないのだ。予測できる展開こそが最善の場合もある。(←誰?)

なので本当は記憶を一切何も消していないオチを望んでいたが、まあこれで一安心。

ただ、マジで悲しい感じで描かれているのは予想を超えていた。

まさかワンピースを読んでてこんな気持ちになるなんて…………そんなバカな。何かがおかしい。時空が歪んできている?

これはまるで10年以上前にぬ~べ~を読んだ時以来である。(知らない人は全20巻の文庫版を読むのをおすすめ。興味があれば)※コミック版と文庫版じゃメイキングや描き下ろしなどおまけの要素が大きく違う

あっちは最終的に綺麗にまとめたが、この二人は果たしてどうなるのかな。(サンジから切り取ったキスの記憶をプリンが捨ててないのもポイントになる?)

しかし本当にハンコックとルフィのとは完全に種類が違う正真正銘の恋愛要素をこうやって入れるなんて、何があった。

果たしてこれが今回限りかどうかも今後の見物である。

というわけで900話でプリンが沈んでいた理由はここで候補を挙げていたように本当にサンジへの未練であった。切ないよ。

■カタクリとブリュレ

目を覚ましたカタクリ。ワンピース を 読 み 解 く !

ルフィに倒された敵がこうも早く目を覚ますのも珍しい。あれはやっぱり実質引き分けのような感じなのかもしれない。

さらに二人の幼少期の回想が入ったり、(詳しくは各自本誌で確認してね)

現在の仲のいい様子が映ったりと敵ながら非常に人間味のある感じに描かれる。

フランペはただのミーハーなク〇〇キに描かれ、ブリュレはこのように最後にフォローが入った。やはり本当に作者が言っていた妹萌えはブリュレを指していた。

だがこのハートウォーミングストーリーの後に待っていたものは……

■完全体になって戻って来たビッグマム

サンジのケーキによって見事に正気と元気を取り戻したビッグマムがカカオ島周辺の戦場へ戻って来た。

すでに満身創痍のタイヨウの海賊団やジェルマにとっては悪夢でしかない。

レイジュやプラリネの苦笑いが逆に絶望感を高めているようにも見える。(バックグラウンドで流れているミュージカル調の歌詞も)

そしてライフ・オア・デスというどちらにしても死の宣告を放つ……

誰が効いて誰が効かないかというのはこの状況だともはや意味がないように思える。

能力が効かなくても普通に物理でやられる状況なのでこれは完全にチェックメイトだろう。

四皇の力がよく分かった。

■ハッピーエンド?

あれから時が過ぎ、四皇ビッグマムの縄張りの外へついに抜け出せた一味。

おなかが空いている一同に料理を作ってやるとサンジ。

大喜びするナミ以外のメンバー。

場面は東の海のゼフ。

こちらも海賊達の為に料理を作っている。

そして二人が料理を差し出す場面で、長かったWCI編は幕を閉じるのであった。

なんて良い終わり方だ………と言いたいところだがこれは絶対にバッドエンドである。バッドエンドミューカルのエンドロール。

確かに演出的には綺麗に締められているが何ともしれない虚無感がそこにあるように見える。ジンベエ達の絶望のすぐ後の描写なのでこれはわざとかもしれない。

一味は無事だったが、支えてくれた他の人々は絶体絶命の危機。

なのでこれは見ようによっては非常に重たいオチである。(どう捉えるかはあなた次第)

この騒動でルフィ達が得たものはサンジの奪還ロードポーネグリフ

一方失ったものは計り知れない。

実際このラストを読んでカタルシス(爽快感)を得た人はどれだけいるだろうか。

もやもや感が残った人はある程度いると思うが、だが個人的にはそれが良いと思った。

なのでこの902話は中々の傑作だと思う。

詳しい理由は今後改めて説明するが簡単にいうならこれは最初からルフィ達の"無理ゲー"であった。

なのでこのような終わり方こそが最善だと思うのである。これ以上良くしたら四皇の設定がジョークになる。個人的にはこれでも結構ギリギリと思う。

ただあれだけ煽っていたケーキの効果が何もなかったように見える点は確かに議論の余地がある。この終わり方に賛否がある最大の理由は間違いなくこれである。

それについてはもう既に別館の方で語っているが、他にもまだ言うことが残っている。(その事以外にも今回はまだまだ言うことが残っている)※ゼフの件はどうなるのかなど

というわけでこの続きは次をご覧ください。